理工系教員研究紹介
教員氏名
カサハラ ヒロノリ
笠原 博徳
資格
教授
所属
基幹理工学部 情報理工学科
大学院基幹理工学研究科 情報理工学専攻
研究室URL
http://www.kasahara.elec.waseda.ac.jp/
研究テーマ
高速かつ使い易い並列コンピュータの開発及び利用技術
研究概要
本研究室では、21世紀のコンピュータの基本設計方式となる並列処理に関して、アーキテクチャ(構成法)、並列処理ソフトウェア、並列計算機の応用に関する研究を広く行っています。具体的には、以下のようなテーマに関する研究を行っています。
(1)次世代 HPC (High Performance Computer)アーキテクチャに関する研究
<B>・次世代スーパーコンピュータに関する研究</B>
現在スーパーコンピュータの処理機能は4TFLOPS(4兆回浮動小数点演算毎秒)以上に達しており、2001年に完成予定の地球環境シミュレーション用のスーパーコンピュータは40TFLOPSにも達する予定です。本研究ではこのような超高速コンピュータの構成法に関する研究を行っています。
<B>・次世代マイクロプロセッサ (SCM:Single Chip Multiprocessor)に関する研究</B>
半導体上に集積可能なトランジスタ数は年々増えており、この集積度の向上に比例してスケーラブルに性能を向上できるプロセッサアーキテクチャが求められています。 本研究ではこのような要求を満たしつつ価格性能費の優れた使い易いプロセッサの開発を目指し1チップ上に複数のプロセッサを集積するSCMアーキテクチャの研究を行っています。
(2)並列処理ソフトウェアに関する研究
<B>・マルチグレイン自動並列化コンパイラ</B>
自動並列化コンパイラは、ユーザに分かり易いプログラミング言語を自動的に並列マシンで実行可能な並列マシンコードあるいは並列化されたプログラミング言語に翻訳するソフトウェアです。本研究では、マルチグレイン並列化(プログラム中に内在する全てのレベルの並列性を利用する独創的な手法)技術を用いたコンパイラを開発することにより、ハードウェアの性能を最大限に引き出すと共に、ユーザがマルチプロセッサを通常のコンピュータと同様な感覚で簡単に使用できるようにすることを目標としています。このコンパイラは次世代マイクロプロセッサからスーパーコンピュータ、さらにはメタコンピューティングシステム(並列コンピュータをインターネットで接続したグローバルコンピューティングシステム)等にスケーラブルに適用することができます。
(3)並列処理理論に関する研究
<B>・マルチプロセッサ・スケジューリング・アルゴリズムに関する研究:</B>
マルチプロセッサスケジューリング・アルゴリズムは、コンパイラ、OS開発のための基礎となる理論で、複数プロセッサを効率よく同時動作させるために計算のプロセッサへの割当を決定するアルゴリズムです。本問題は強NP困難と呼ばれる最適解を得るのが非常に困難な問題であり、従来他研究機関では問題規模(タスク数)が数十程度までの小規模問題しか解けなかったのに対し、当グループでは新しい並列アルゴリズムの開発により、他研究機関を2桁上回るタスク数数千の大規模問題まで実用的な意味で解くことを可能にしています。また、このようなスケジューリング・アルゴリズムの評価を同じテスト問題を用いて公平に行うことができるように、標準的な性能評価手法(標準タスクグラフセット)をホームページにて公開しています。
(4)並列処理の応用に関する研究
並列処理による処理の高速化が必要な科学技術アプリケーションは多く存在します。現在本研究室では、そのようなアプリケーションをターゲットとして並列化の研究を進めています。
具体的には、以下のような係数行列がランダムスパースとなる、あるいはそれを部分行列として含む線形方程式の求解が必要なアプリケーションの並列化の研究を行っています。
・VLSI開発用電子回路シミュレーションの並列処理に関する研究
・電力系統解析の並列処理に関する研究
・有限要素法・境界要素法の並列処理に関する研究
上記の研究に関する詳細は、http://www.kasahara.elec.waseda.ac.jpを参照下さい。
(
2008/08/08 更新
)
著書論文
研究課題
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