Mathematica入門
早稲田大学理工学部  小島順・高木祐治

はじめに
Mathematicaは、“コンピュータ上で数学をする”ための統合的なソフトウェアです。米国のウルフラム・リサーチ社(WRI)により開発され、現在、世界的に広く使われています。
早稲田大学・理工学部では、1994年度のカリキュラム改訂で、新入生のための「情報リテラシー」が開始されました。これは「理工学基礎実験1A」の最初の2週間を当てるものですが、この中でも、ワープロ、表計算ソフト、電子メールなどと並んで、数学統合ソフトのMathematicaの実習が置かれています。

Mathematicaでは、数値計算・数式処理・グラフィクスの機能が統合的に使えるため、学科目としての「数学」に限らず、すべての分野の日常の研究・学習のなかの数学的処理を必要とする場面で、強力な道具となります。
早稲田大学では、1994年度からWRIとの間でサイトライセンス契約を結んでいるので、大学の全キャンパスで機種や台数の制限なく、Mathematicaが使える環境にあります。「情報リテラシー」実習に使う端末室だけでなく、研究室でも(手続きを取れば)簡単に利用できます。

操作方法は、ワードプロセッサのように簡単です。最初は“高度な電卓として”使いはじめ、徐々にプログラミング言語としての要素も活用するのが実際的な利用法です。
プログラミング言語としてのMathematicaはきわめて高水準のもので、手続き型に限らず、いくつかのより進んだプログラミング・スタイルを取り込んでいます。そのため、人間が数学をするときの発想を生かした自然なプログラムを“易しく”組むことができます。
一方、Mathematicaのファイルは“ノートブック”とよばれ、実行結果のの入・出力(グラフィクスを含む)に“テキスト”などを書き加えて、“生きた”ドキュメントを作成することができます。現在使われているのはMathematica Ver.2.2.3ですがVer.3はこのドキュメント作成の面でさらに改善されています。

今回、理工ホームページに、「Mathematica入門」を数回に分けて連載することになりました。 最初の回は、「情報リテラシー」のテキストのMathematicaについての部分(の初めの方)をほぼそのまま利用しました。

テキストの1996年度版のMathematicaの部分は、(株)日本電子計算の黒坂靖子、津村安芸子両氏の協力を得て作られました。今回1997年度版のテキストのために多少の修正を加えましたが、「Mathematica入門」の方もその修正に合わせました。しかし、基本は旧版から引き継がれており、それを使わせて頂くにあたって、黒坂、津村両氏に改めて感謝いたします。
実行中のファイルの画面コピーを多用し、分かりやすくすることに努めました。それでも、入力に簡単な名前を付けて活用すること、前の出力を%で受けること、改めて入力する代わりに、既存の入力を修正して再入力することなど、実際のやり方を細かに再現するのは困難でした。ファイルの画面コピーの外の説明文でそれらについての説明文を加えましたので、参考にして下さい。

今後の予定としては、「情報リテラシー」のMathematicaの部分の後半を元にしたもの、あるいは、学部の基礎教育科目の数学などで、どのようにMathematicaを活用するかの実例、などを考えています。

MathematicaはWolfram Research,Incの登録商標です。
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